「シナリオ以上の役を見つける」ために

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2013年7月14日(日)俳優・演技クラスA 第10回レポート
講師:松野泉監督、浅川周監督

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この日の授業は撮影済みの映像を見て、気になった点について意見を述べ合う
というものでした。印象的だったのは、講師である松野監督と浅川監督が単に
指示を与えるのではなく、受講生と一緒に最適なキャラクターを探ってらした
ことです。

同じ役を違う人が演じれば、もちろん違った印象になるのは当たり前ですが、
もう印象どころか、別人?!というくらいにキャラが変わっています。
「こんなに変わっちゃっていいの?!」と不安になるほど(笑)
脚本という限られた情報量の中から「シナリオ以上の役を見つける」ためには
このような試行錯誤が何度も繰り返されているんですね。

またある受講生の方の「自分なりに解釈して演じるだけでは、一人芝居でしか
ない」という言葉が胸に残りました。独りよがりではなく、相手の動きをよく
見、受け止める……まさに五感をフルに使って演じなければならない……役者さ
んて、本当に大変です。

今回、紙の上の役柄が役者さんによって血の通った人間へと生まれ変わってい
く過程を見れたことは、私にとっても有意義な体験でした。この体験を脚本づ
くりにも活かしていきたいと思います。


五藤さや香(企画・脚本クラス)